Raspberry Pi に広告ブロックサービスを導入して、家庭内のネットワーク環境全体の広告を除去する方法をここに記します。

広告ブロックサービスの仕組み

PC のブラウザで広告をブロックするには、拡張機能を導入すれば実現可能です。しかし、全ての家庭内のネットワーク配下のデバイス(スマートフォン、スマート TV、ゲーム機)の広告を除去するには、広告ブロックサービスの導入が必要です。

広告ブロックサービスがインストールされた Raspberry Pi を DNS として設定することで、広告のドメインの IP アドレスをダミーの IP アドレスに置き換え、広告が表示されないようにするというのがその仕組みです。

広告ブロックサービスはPi-hole の他に Adguard Home というサービスもありますが、Adguard の運営会社はロシアです。政治的な理由があるため、オープンソースの Pi-hole を採用します。

外部に公開せず、家庭内のネットワークのみにでの使用なら、どちらも大差はないです。

Pi-holeAdguard Home
WEB UIシンプルモダン、操作性良い
パフォーマンス同等同等

前提条件

初期設定済みの Raspberry pi

インストール

公式サイトを参考にインストールするスクリプトを実行します。 インストール最中に確認画面が表示されますが、自分の環境に合わせて適宜設定します。

curl -sSL https://install.pi-hole.net | bash

初期設定

Web 画面のパスワード変更します。

pihole -a -p

Pi-hole の WebUI の初期ポートは 80 です。今後 Web サーバー用途などにする場合は、ポート番号を変更しておきます。

sudo nano /etc/lighttpd/lighttpd.conf
 
## ポートを変更
server.port := 8000
 
sudo service lighttpd restart
 

DNS のクエリのリミット制限を解除します。

sudo nano /etc/pihole/pihole-FTL.conf
 
## DNSクエリが制限を解除
RATE_LIMIT=0/0
 
pihole restartdns

広告リストの追加

Web 画面にて Group Management > Adlists へアクセスして、広告リストを追加します。

おすすめは以下サイトの緑色のリストです。

Adguard Home と同じく政治的な理由(私個人、共産主義国家とは不倶戴天です…)で Tiktok をブロックしたいので、以下のサイトを参考に広告ドメインリストを設定します。

ポルノを見ている男性は危機感を持ったほうが良いので、以下のサイトの pron リストを追加して禁欲します。

その他

広告ブロックサービスによって、ショートリンクなどのサービスが誤ってブロックされることがあるため、下記コマンドにてホワイトリストを追加します。

pihole -w t.ly www.bit.ly bit.ly ow.ly tinyurl.com cdn.optimizely.com split.io s.shopify.com

Pi-Hole の更新したい場合は以下のコマンドでバージョンアップ可能です。

pihole -up

まとめ

以上が Raspberry Pi で広告ブロックサービス Pi-hole の導入方法でした。 pi-hole 自体は軽量ソフトのため、高いスペックを必要とせず、Raspberry pi zero にも導入可能です。自宅に余っている PC があれば Pi-hole 導入するのも悪くありません。

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